メルカリの売上を1年分まとめる手順|コピペと表計算ソフトだけで、あとから困らない形にする
申告の時期になって「今年、結局いくら売れたんだっけ」と取引の履歴を1件ずつ開き直したことがあるなら、この記事はその作業を今年で最後にするためのものです。
最初にお断りしておきます。これは非公式の記事で、メルカリ社とは関係がありません。画面の名前や並びは変わることがあるので、ボタンの位置ではなく「何をしたいか」で読んでください。書いてあるとおりの名前が見つからないときは、近い意味の場所を探せば大抵たどり着きます。
それから、税金の判断はしません。申告が必要かどうか、何が経費になるかは、その人の他の収入や状況で変わるもので、記事が決められることではないからです。この記事の範囲は「自分の1年分の数字を、あとから何を聞かれても答えられる形にする」ところまでです。その先は税務署か税理士に確認してください。
■ 作るもの: 1年分が1枚に収まった表
最初に完成形を決めます。ここを決めずに集め始めると、あとから足りない列が出て、全部の取引をもう一度開き直すことになります。実際、それが一番よくある失敗です。
表計算ソフト(Excel、Googleスプレッドシート、Numbers のどれでも構いません)に、次の列を作ってください。
日付
商品名
売上(買い手が払った商品代金)
販売手数料
送料(自分が負担した分)
仕入額
仕入額の状態
メモ
「仕入額の状態」という列を最初から持っておくのが、この表の要です。理由は後で説明します。ここだけは省かないでください。
■ 手順1: 取引の一覧を、まとめてコピーする
1件ずつ開いて書き写すのは最後の手段です。まず一覧をまとめて取ります。
スマートフォンのアプリは画面の文字を選びにくいことが多いので、パソコンのブラウザか、スマートフォンでもブラウザで Web 版のメルカリを開くほうが早く終わります。そのうえで、売れた取引が並んでいる画面(「売却済み」「販売履歴」など、名前は変わることがあります)を出します。
一覧の部分をドラッグで選んで、コピーします(Windows は Ctrl+C、Mac は ⌘+C)。それを表計算ソフトのシートに貼り付けます。
一度に全部を選べないときは、期間で区切って何回かに分けて構いません。むしろ、そのほうが失敗したときの巻き戻しが軽くて済みます。
貼り付けた結果は、だいたい次のどちらかになります。
(a) 1件が横1行に並んだ → そのまま手順3へ進めます
(b) 1件が縦に何行も分かれた(商品名、金額、日付、状態…が縦に積まれる) → 手順2で直します
■ 手順2: 縦に崩れた貼り付けを、1件1行に直す
(b) になっても、やり直す必要はありません。崩れ方には規則があります。
まず、1件が何行で構成されているかを数えてください。上から順に見ていくと、「商品名 → 金額 → 日付 → 状態」のような同じ並びが繰り返されているはずです。仮にそれが5行なら、1件=5行です。
行数が一定なら、次の式で1列に取り出せます。貼り付けたデータが A 列にあるとして、別のシートの1行目に置いてください。
=INDEX($A:$A,(ROW()-1)*5+1)
これが1件目の1行目(商品名)を拾います。隣の列は末尾を +2 に、その隣は +3 に、と変えていけば、1件が横1行に並び替わります。下へコピーすれば全件ぶんできます。5の部分は、数えた行数に置き換えてください。
行数が一定にならないときは、先に余計な行を消すと揃うことがあります。「発送済み」「取引完了」のように決まった文字だけの行、空行、画面の見出しの行を、検索と置換や並べ替えで落としてから数え直してください。
それでも揃わないなら、無理に式で頑張らないほうが速い場合があります。件数が数十件なら、手で並べ直したほうが結果的に早く終わります。
■ 手順3: 一覧に出ていない数字を、あとから埋める
一覧に出ているのは販売価格だけで、販売手数料や送料は取引ごとの詳細画面にしか出ていない、ということがあります。1年分をまとめる作業でいちばん時間がかかるのがここです。
順番を守ると、体感がかなり変わります。
1. まず一覧から取れた「日付・商品名・売上」を、全件ぶん先に入れてしまう
2. そのあとで詳細画面を日付順に開き、「販売手数料」と「送料」の列だけを上から順に埋める
3. 分からないもの、確認できなかったものは空欄のままにする
3が重要です。空欄に0を入れないでください。0を入れてしまうと「手数料がかからなかった取引」と「まだ確認していない取引」の区別がつかなくなり、あとから見分ける方法がなくなります。空欄なら、表計算ソフトの合計にも入りません。
■ 手順4: 仕入額は「0円」で埋めない。4つに分ける
ここが、この表でいちばん間違えやすいところです。仕入額の欄は、次の4つに分けてください。
金額が分かる → 金額を入れる。状態の列は「入力済み」
自分で確かめて0円だった → 0 を入れる。状態の列は「0円と入力」
仕入額として管理しないもの → 金額欄は空。状態の列は「管理しない」
分からない → 金額欄は空。状態の列は「分からない」
自分が使っていた私物を売った場合に「私物だから0円」と書きたくなりますが、それは書かないでください。3万円で買った服を後から売ったなら、「仕入れとして管理していない」ことと「取得にかかった額が0円」であることは別のことです。0円で埋めると、差額が実際より大きく出ます。自分の数字を自分で誤解するのが、いちばん困ります。
なお、この4つの分け方は税務上の区分ではありません。自分の数字を正しく見るための整理です。
■ 手順5: 「2種類の数字」を分けて出す
1つの「利益」という列に混ぜないでください。混ぜると、仕入額が1件でも未入力なだけで、合計が静かにずれます。列を2つに分けます。
販売後差額 = 売上 − 販売手数料 − 送料
これは仕入額を使わないので、どの行でも必ず計算できます。
差引 = 販売後差額 − 仕入額 − その他の支出
これは仕入額の状態が「入力済み」か「0円と入力」の行だけ計算します。それ以外の行は空欄にしておきます。
こうしておくと、「まだ確定していない部分がどこか」が表の上で一目で分かります。1つの数字にまとめてしまうと、この情報が消えます。
■ 手順6: 月別に合計する
日付から「年月」の列を作るのが、いちばん確実です。日付が 2026/03/04 のような文字のまま入っているなら、こうします(A2 が日付のセル)。
=LEFT(A2,7)
これで 2026/03 が取り出せます。日付として認識されている場合は次でも同じ結果になります。
=TEXT(A2,"yyyy/mm")
この「年月」の列を H 列に作ったとして、3月の売上と件数はこうなります(売上が D 列の場合)。
=SUMIF($H:$H,"2026/03",$D:$D)
=COUNTIF($H:$H,"2026/03")
合計だけでなく件数も必ず一緒に出してください。件数が自分の記憶と合わないときは、合計も合っていません。二重に貼り付けた行や、消し忘れた見出しの行が混ざっていることが多いです。
同じやり方で、その月の「仕入額がまだ確定していない件数」も数えておきます。状態の列を I 列とすると、こう書けます。
=COUNTIFS($H:$H,"2026/03",$I:$I,"分からない")
これが0でない月は、その月の差引はまだ確定していません。合計の下に、この件数も一緒に置いておくと安全です。
■ 手順7: 年ごとに残す
最後に、1年分をCSVで書き出して、年が分かる名前で保存します(例: furima-2026.csv)。表計算ソフトのファイルとCSVの両方を残しておくと安心です。
CSVは UTF-8(BOM付き)で保存すると、Windows の Excel で開いたときに日本語が文字化けしません。保存時の文字コードを選べるソフトなら、そこだけ気にしてください。
ここまでで、1年分の表は完成です。何をいくらで売って、手数料と送料がいくらで、仕入額が分かっているものとそうでないものがどれだけあるか。あとから何を聞かれても、この1枚から答えられます。
■ 数字ができたあとのこと
確定申告の一般的な情報は、国税庁のウェブサイトにあります。
https://www.nta.go.jp/
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/index.htm
自分の場合にどうなるかは、税務署か税理士に確認してください。ここで作った表は、その相談のときにそのまま持っていける形になっています。判断を代わりにするものではなく、判断に必要な数字を揃えるためのものです。
(この記事は非公式です。メルカリ社とは関係がありません。画面の名称や配置は変わることがあるため、実際の画面でご確認ください。)